発表が何故今日だったのか?ここだけは納得できない。月曜日に発表がなかった時点でドーム3連戦後だと思っていた。

おそらく真っ当な理由はない。ファンや対象選手、引退会見の山井よりも大事な何かがあるということだ、失礼極まりないと思う。

それでも事情があり仕方ない場合もある。ならば私の都合でこのタイミングになったと「悪役」を引き受ける器がトップにないのだろうか。与田監督に相談済と保身を口にしてしまう、これが球団の実情。

情報が出ないだけで与田監督からも良い言葉、安心できる真実があって欲しい。決して疎かにしない監督だと信じている。

ただ作法は気に入らないが選ばれた選手に疑問はない。過去や現在ではなく未来の数字という誰にも分からない期待値で判断するしかなかった。福留や大島で麻痺しがちだが年齢。成功体験のないベテランには厳しい、これは仕方がない。ただ例年の選手以上に活躍した姿が浮かぶ選手が多い。これは間違いなく戦力外選手の実力が上がっているということ。チームの層は僅かながらも確実に増している。

まず驚いたのは武田選手。トレード当時は若手外野手の筆頭で思い切りもある選手だった。ドラゴンズにいないタイプ、右打ち。その後チームは若い選手を毎年補強、気づけば武田は「守備固め」という役割を決められてしまい良さを発揮できなくなった。いつの間にかバントの確実性は増し、打撃が落ちてしまった印象、チーム事情に翻弄されたかな。ただスーパーサブになるには「走」の面が必要、ここを跳ね返すだけの打力が見せられなかった。誰に何を言われようと打を磨いて欲しかった。気づけば年齢も自社比で若手じゃなくなった。

遠藤選手。初年の輝きが忘れられない。ショートが埋まったと喜んだが次の年3番打者で開幕を迎え大不調、プロは甘くないなと思った覚えがある。それでも足は早く、外野転向後守備も比較的安定、見応えのあるプレーも見せてくれた。バッティングもセンスがあり使い勝手の良い選手だったのがここ数年。まぁ年齢かな。

井領選手。五輪前までずっと一軍だったが、完全に出番がなくなる。2軍でも圧倒した内容を見せられなかった。打席の内容を見ていると良い粘り、バッティングカウントに適応した打ち方をする印象はあるが全く数字に反映されなかった。ベンチでも明るく、ムードメーカーだった。ただ彼も遠藤同様若くない。

外野手はチーム最大の課題。人数だけが多い結果となり打力がある選手のコンバート先と仮定しても飽和状態だ。多すぎれば出番も減る、見極めも経験も。しかも内野手が少ないチーム事情、外野手の多さは歪すぎた。今ドラフトは同じ過ちをしないこと、どれだけ多くても大卒、高卒それぞれ1人程度に抑えて欲しい。チームを強くするには外野手が必要だがチームを持続するには内野手が必要。


三ツ間選手。変則で力のある投手。育成上がりで又吉に続くと思えるくらい期待値は高かった。私の印象だがどうも精神面の弱さが目立つ。一昨年だったか勝ちパターンになるか?というところまで活躍したと思うが最近は圧倒することも無くなり出番を減らしていった。しかも昨年は『代打三ツ間』で恥もかかされた。あれ以来彼の運気を全て持っていかれた印象がある。空気、流れ、縁そして運。ちょっと不運に見舞われたかな。

ロサリオと丸山のコメントは難しい。丸山は怪我覚悟で獲得した記憶があるが、ダメだった。


突如戦力外を伝えられる厳しい世界。覚悟は出来ていたのだろうか?本音を言えば常に覚悟を持つべき世界なんてプロ野球だけじゃない。どの世界もそう、常に現実と理想を天秤にかけている。

誰でも簡単に『覚悟』と口で言える。だが現実として『真の意味で覚悟』を決めることは難しい。ドラゴンズという低い基準の中で安心している選手なら尚更、周囲のレベルは他球団より低く、弱い同僚と比較され評価されてしまいがち。悪い意味で恵まれているのだ。自分は他所でも活躍できる選手になれるか?真の覚悟を持った選手は『もっと高く』、『もっと厳しい』世界で戦っている。

野球選手以上に不遇な人なんて多く存在する。むしろ実力と結果さえ残せば半自動的に残り11球団が救ってくれる世界。もっといえば罪を犯しても、不祥事を起こしても、常識がなくても許される世界。そんな特別な世界に酔っていないか、誰かの成功に乗っかってないか。個々の必死さがチームの上昇に繋がって欲しいのだが。。。

まずは監督の言葉かな?どのような言葉が聞こえるか、楽しみにしたい。