運命のドラフト。色々予想も出るが結局当日が一番楽しい。多少なり駆け引きもあるが、良い選手が欲しいと思う12球団がクジ引き後ウェーバー、逆ウェーバーで指名を繰り返すシステム。公平性はさておきゲーム性はある。

12球団合わせて126名。うち支配下指名が69名、育成が57名。すでに球界は育成ありきになっている。ソフトバンクが14名と桁違いの指名をしているが、人間の見る目には限界があり母数が多い方が有利なのは当然だろう。

さて早速選手を振り返る。

【指名選手】
1位 仲地 礼亜【大卒】 投手 右/右 177cm 80kg
2位 村松 開人【大卒】   内野手 右/左 171cm 80kg
3位 森山 暁生【高卒】   投手  左/左 183cm 83kg
4位 山浅 龍之介【高卒】捕手  右/左  175cm 82kg
5位 濱 将乃介【独立】 外野手 右/左  181cm 81kg
6位 田中 幹也【大卒】 内野手 右/右  166cm 64kg
7位 福永 裕基【大社】 内野手 右/右  179cm 74kg

育成
1位 松山 晋也【大卒】 投手 右/右 187cm 90kg
2位 野中 天翔【高卒】   投手 左/左 177cm 75kg
3位 樋口 正修【大社】   内野手 右/左 176cm 74kg



合計10名を指名したチームのやる気。昨年の6名、うち投手1名、育成なしと比べたら大改善。
補強ポイントをカバー出来たかといえば出来ていないが今年のドラフトだけに責任を負わせてはいけないかな、現チーム戦力の薄さ、昨年ドラフトのバランスの悪さが原因、今後のチームを支える大事な補強になったと思う。

まず投手。公約通り沖縄の仲地投手。150kmを超える直球に力もありスライダーの良い、そんでもって見た目も良い。来年即活躍とまではいかないだろうが、柳以来の大卒1位投手、期待というか絶対活躍して欲しい。

育成1位も大卒右腕の松山投手。彼も昨今のスピードアップに負けない154kmを投げ落ちる球も投げるとのこと。十分チャンスがあるだろう。

4位に高卒山浅捕手を指名。必須ポジション。今回のドラフトで支配下指名の捕手はたった5名。松尾、野田に続く3番目の評価。味谷同様左打者とのことだ。捕手起用が減っていたとはいえ山下、マルティネスを切ったドラゴンズ。大野含め年齢を重ねる捕手が増えている中、取り続けないといけないポジションではある。

3位高卒左腕森山。身長もある左腕。ここも絶対必要なポジション、石森が全く出てこない、橋本が苦しんでいる若手左腕。育成2位の野中投手含め、左腕投手は絶対出てきて欲しいポジション。すぐは出てこなくても、高橋聡文のように、数年後に出てきて欲しい。

貴重なドラフト2位は立浪監督も視察した村松選手。期待の大卒内野手が揃う今年、大卒の中で誰でも選べる中でドラゴンズは彼を選んだ。長打というタイプではないが打撃が評価される選手。3拍子揃ったという決まり文句だが、今チームにそのようなタイプの選手がいないのでスタメン争いに是非名乗りをあげて欲しい、明治大学、主将というだけで期待してしまう。

同じく主将といえば亜細亜大学の田中。難病を乗り越えた選手として注目を集めていたので私も自然と知っていた。このような壁を乗り越えた選手がドラゴンズに入るのは大きな意味があるだろう。体は小さいが私自身望み続けていた右投右打の走力ある選手、彼を応援しない野球ファンはいないのではないか。

全体最後の7位指名は福永選手、彼も内野手だ。26歳のベテラン、唯一と言っていい長打力を期待された指名かな?宮本慎也に鍛えられたという謳い文句があるため、彼の人間性の良さも調査が入ってそうな気がしてしまう。年齢で言えば今季戦力外となった滝野と同学年かな?内野と外野の違いは重要ということだ。ポジションはセカンドとサード、早く出てくる可能性もある。

同じく大卒社会人の育成3位樋口選手。今年24歳かな?走力が売りのスピードスターとのこと。足のある選手で内野手であればベンチで重宝する。今のドラゴンズは全員打てない割に、走力都守備力を兼ね備えているタイプが外野で年寄りの傾向がある。他球団と同じ土俵に立つにはこのような選手が増えてくれないと困る。

そして外野手なのかな?濱選手。身体能力が高いとのこと、5位だし岡林みたいになってくれないかと期待してしまう。年齢は大卒メンバーと同じで独立唯一の12球団支配下指名でもあり、隠し球感がある。同期に負けたくないと福井に移籍し環境を変えたなど、並々ならぬ精神力がありそうな選手だ。


これで全員かな?ドラフトについて立浪監督は100点だが内藤内野手が欲しかったという謎の発言を残す。言わないでいい一言に聞こえるし、スラッガーを求めるドラゴンズファンに向けた謎の同調発言かもしれない。意図はわからないが私自身スラッガーが欲しかったのは事実、どの球団だって欲しい。それなら蛭間選手や森下選手、浅野選手に突っ込めばよい話で結局ドラゴンズが2位指名しなくてもオリックスの2位まで残る評価の選手だったということ。タイプは違えど他球団含め村松選手の方が評価が高かったのだろう。

全体的に年齢の高い内野手が多い今年のドラフト。これは高松、石垣、根尾、そんでもって石川と含め、高卒内野手を上位指名しても育てられない、化ける気配もないという思いの表れに思える。ホームランテラスもそう、テラスなんて育成前提の話であり佐藤や牧を各球団が育てたとは思わない、京田だってそう、活躍する選手はそのまま活躍する。いつまでも2014年ドラフトを恐れてはいけないと、去年どころかここ10年を取り返すような指名だった気がする。

もう一つ言えば、只者ではない選手を、特に野手は指名している感がある。キャプテンシー、反骨心、哲学、なんて表現して良いかわからないが、大事な部分を見て指名しているんだろうなと。内野手の主将を二人獲得したなんて一気にチームの雰囲気が変わりそうでワクワクする、監督の意向かはわからないが実に良い考えだと思う、普通の企業でも真似したくなる。

正直現状のドラゴンズ内野手のレベルは低すぎる。土田だって高卒2年目として評価されているわけで、正直感覚がマヒしている。自社比ではなく、相対的に相手に勝たないといけない、今年の指名選手が抜群にレベルが高いとは言わないが、良い競争が生まれると信じている。

外野と中軸も気になるが、一番は投手かな。なんだかんだ言って2年連続投手の強化失敗の可能性はある。森投手当たりが化ないと全員年齢を重ねるばかりだ。

今が一番楽しいかな、生まれ変わるチームに期待したい。